ななつの嵐山WEB MAGAZINE

コラム2019.06.04

見てよし、使ってよし。嵐山の竹を楽しむ

 5月から6月にかけて、嵐山では木々の緑がどんどん鮮やかさを増していきます。特に、木漏れ日や葉擦れの音が心地よい竹林の清々しさは格別。今回は、見ても使っても楽しい嵐山の竹をご紹介します。

定番の散策路から、竹林に囲まれた寺院へ

野宮神社と大河内山荘庭園を結ぶのは「竹林の小径」。早朝や夕暮れ時などに訪れると、より幻想的な雰囲気を楽しめるでしょう。嵐山の魅力を知り尽くした俥夫さんが案内する人力車に乗って、竹林を巡るのもいいものです。

嵯峨野の祇王寺は、平家物語で名高い白拍子「祇王」ゆかりの寺。竹林に囲まれていることから、手入れの行き届いた苔庭の奥に、凛とした竹林を見ることができます。5月から6月にかけては竹の葉が黄色く色づいて落葉する時期で、「竹の秋」という春の季語もあります。苔むす緑の庭に黄色い竹の葉が落葉する、この時期だけの庭の眺めを楽しめるかもしれません。

祇王寺のすぐ横にある滝口寺もまた、竹林の美しい寺です。起伏のある境内は木々に覆われ、お堂からは額縁にはめ込んだような眺めを、心行くまで楽しむことができます。「平家物語」の滝口入道と横笛の悲恋に思いを馳せつつ、心静かに過ごしてみてはいかがでしょう。

 

天然素材ならではのあたたかみも魅力

このように見て楽しむほかに、使ってもその良さを感じられるのが竹。

細く削ったり曲げたりといった加工が施された竹からは、茶筅や茶杓といった茶道具や、竹籠などの日用品が作られます。軽くて丈夫、水に強いという実用面でのメリットに加えて、手ざわりのやさしさや、使うほどに風合いを増していくところも竹製品の魅力です。

(撮影場所:いしかわ竹乃店)

竹林の多い嵐山や嵯峨野には、そんな竹製品を扱うショップがあちらこちらに。定番の竹籠や竹ザルのほかに、箸、耳かき、コップや酒器など、普段づかいにぴったりのアイテムが並びます。さらには、竹のハンコのようなユニークな商品を扱っているところも。

嵐山らしいお土産に、そんな竹細工を選んでみてはいかがですか?

 

<本文監修>

観光ガイド「京都旅屋」代表   吉村晋弥   プロフィール>