ななつの嵐山WEB MAGAZINE

コラム2018.10.23

天龍寺から竹林へ、色と音を感じる

京都の秋も深まってきました。

嵐山はこの時期、紅葉を目指してたくさんの観光客が訪れます。「紅葉は見たいけれど人混みは避けたい」。今回はそんなあなたにおすすめのルートをご紹介します。

いにしえの時間へタイムトリップ

世界遺産にも登録され、嵐山のランドマークともいえる「天龍寺」は毎年、紅葉の時期に早朝参拝が実施されます(平成30年は11月10日(土)から12月2日(日)まで)。通常より1時間早く、午前7時半から曹源池庭園からの眺めを楽しむことができる年1回のチャンス。嵯峨嵐山駅から徒歩10分強と交通アクセスも良いので、ぜひ早起きして出かけてみてください。

天龍寺の敷地の半分以上は曹源池をはじめとする庭園に占められています。朝、曹源池の西側が照らされ、池の北側から望むと雄大な嵐山と紅葉が、鏡のように池に映り込みます。この美しいランドスケープを写真におさめるなら、人の少ない早朝が最適です。

また天龍寺では毎月第二日曜の午前9時から無料で座禅体験ができ、その後は佐々木容道老師よる法話も聞くことができます。朝の清らかな空気のなか、美しい庭の彩りに囲まれながらの座禅そして法話。いにしえの嵐山へタイムトリップできるはずです。

「音」で土地の空気を感じる

天龍寺の早朝拝観をおすすめする理由のひとつは、寺の北門を出てすぐに有名な「竹林の小径」があること。竹林へは曹源池庭園を奥へと進んで北門から抜けてください。人が少ないと竹林を渡る風の音や、さざめくように揺れる竹の音が際立って感じられます。

青竹の俄かに近く秋の風

「青竹がふいに(自分の)近くまであおられてきたことで秋の風を感じた」という俳人・加藤楸邨の歌。ざわざわと揺れる竹の林が、まるで生き物のように迫ってくる様子が浮かんできます。また嵐山は京筍(たけのこ)の産地でもあり、竹林は人々の暮らしにとても近い存在なのです。

朝からしっかり歩いてお腹が空いたら、天龍寺や竹林の小径から歩いてすぐの『嵐山 喜重郎』で昼食はいかがでしょう。日本庭園を眺める大空間でゆったりくつろぎながら、和牛ランチで午後の英気を養ってください。

清々しい秋の嵐山でみなさまをお待ちしています。

 

<本文監修>

観光ガイド「京都旅屋」代表   吉村晋弥   プロフィール>